出演:加山雄三、内藤洋子、黒沢年男 ほか
加山雄三さんの曲「お嫁においで」をモチーフにした映画。
露木昌子はホテルの給仕として働いていた。出勤の折にエンジントラブルで車が止まっていた須山保・葉子兄妹を助ける。保はホテルで昌子と再会し惚れ込むのだが、時を同じくして昌子と出会った友人の兄・野呂も彼女に惚れており……。
劇中で加山雄三さんが三曲ほど歌っているシーンがあります。
「幸福とは?」というテーマが強い作品。恋に貴賎なしとまで言う保が、結局はその貴賎の差により昌子に選ばれなかった、見ている方としてはとても哀しみを感じるお話……私はラストシーンでちょっと泣いてしまいました。野呂さんよりも保さんがメインの話だったので、余計に哀しい感じ。見ながらいつの間にか保さんを応援していたからかな? 途中、本当に彼女がどちらを選ぶのか予想もつかなかった。そういう点でとても精巧に出来た話なのではないかなと思います。
ところで昌子の月給は手取りで1万8千円だそう。当時と今では4倍くらい物価に差があるというのは以前ネットで調べて知っていたのですが、それにしても低い気がします。パンプスを買うのが2回払いの1200円(600円ずつ)でも難しいと。昌子にとってはその金持ちとの差がもやもやするとか、腹立たしいとも言っていたので、このラストは昌子の性格によったきちんとした審判のようにも思えます。
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